都内の高校の地下に広がっていた広大な洞。
そこに巣食っていた数多の隠人たち。


そして―――《呪言花札》と名付けられた《カミフダ》の出現。


任務一日目にして、あまりにも多くの事が起こりすぎた。



「オマケにクラスメートがカミフダの影響をモロに受け、挙句人違いで激昂される、と……」



不可抗力とはいえ、気が滅入るものだ。
一応、上司には簡単な報告文をメールで送りはしたのだけれど。



「結局……あの白いモノの正体はよく分からなかったな……」



札の番人が言うには、アレは隠人でもなければ、《呪言花札》の影響を受けてもいないらしいが。
というか、自身もあんな感じのモノをどこかで見たような気もする。



「あ〜………一先ずは…眠っておくか」



考えねばならない事は山ほどある。
だが、さすがに今日はもう身体を休めなければ、明日持たないだろう。


点けていた灯りを消し、用意して貰った布団にありがたく潜り込む。
その際、枕元に引き寄せた”ある物”。



「また―――明日」



祈るようにソレを胸元に寄せ、千馗は目蓋を落とした。










そう、彼は知らない。
己が仕組まれた贄である事を。
唯一を望む者たちの身勝手で純粋な願いは、一人の青年の手に全てを課した。





「―――これで、救われる」





巣食われたのは、誰






果たして、往き着く先にあるものとは