夢を、見た。
懐かしい、彼の夢。 多分、彼と会って間もない頃だ。 「童子。お前さんに一つ、俺の持論をくれてやろう」
「……持論?」
「そう。例えば、お前さんが理不尽な事象に巻き込まれたりした時に、ソイツを跳ね除ける切欠にでもすりゃあいい」 首を傾げる己の頭を、彼はグシャリと撫でた。 「童子。お前さんは―――」 翌日、目が覚めると夢を視た事自体は覚えていたが、彼が何と言っていたかを思い出す事は出来なかった。
けれど、何か大切な事を教えてもらった。
それだけは、忘れていない。 彼が告げた言霊 いつか、思い出せるだろうか