どこまでも闇が広がっている。
音も光もなく、空気すら停滞している世界。 ―――――きみのいない、世界。 鬼札―――零はゆっくりと瞳を開けた。 先ほど<呪言花札>の封印が完了された。
大地から生命の息吹とも言える、膨大な量の<龍脈>の氣と、 ――――未来へ繋がるはずだった希望を、代償として。 「………七代」 きみは、生きるべき人だった。
未来へと繋ぐ架け橋となれる、唯一の人だった。 決して、災厄しかもたらさない札の犠牲になっていい人ではなかった。 きみのいない世界は、どこを見ても闇しかない。 きみのあたたかい声が、聞こえない。
きみの優しい瞳が、見えない。 「………千馗」 きみが、いない。 「………千馗」 きみに…会いたい。 いつの間にか流れ出ていた涙を拭うこともせず、唯一の者を失った鬼札の化身はただ闇しか見えない世界を見つめていた。 君が夜に融けた日 きみの居ない永遠の監獄で、枯れることのない泪を流し続ける