勢いよく繰り出される二本のトンファーを捌き、拳を揮う。
ふと、前にもこんな事があったのを思い出した。 「ハッ、闘り合ってる最中に考え事かぁ?余裕じゃねぇか!!」
「馬鹿言え、てめえ相手に手抜きなんかしねぇよ!!」 一旦距離を空けて、呼吸を整える。
場所が武道場なせいか、妙に気が昂ぶっていた。 ……いや、こいつが相手だからか? 「ハッハァ!!簡単にノされんじゃねぇぞ、オイ」
「その台詞、そっくりそのまま返すぜ」 目の前で対峙する盗賊団の頭は、なかなかどうしていい凶悪面だ。
最も、自分も大して変わらない面構えだとは思うが。 二学期の終業式の間際に人の学校に襲撃して来たこの男と、何の因果か勝負を着ける事になった。
売られた喧嘩を退ける道理はねぇ。
相手が”コイツ”なら、尚更。 何より――― 騒ぎに乗じて集まった大勢の野次馬連中。
そいつらの喧騒すら切り裂くように向けられている視線が一つ。 敢えてチラリとそれを目で追って、辿り着いた姿に口角を上げた。 そいつは何も言葉を発していなかった。
ただ、オレと対峙してる奴―――鬼丸を視ているだけ。
その強い光を湛えた瞳でもって、ただ、真っ直ぐに。 それが―――この身をこの上なく昂揚させる。 鬼丸も同じなんだろう。
さっきから絶えず口角が上がりっぱなしだ。 「相棒がわざわざ見届けてくれてんだ。おいそれとみっともねぇ姿は晒せねぇ」
「ハッハァ!!……癪だが同意見だぜ」 ギラついた光を放っている瞳が細まった。
拳を改めて握り、構え直す。 「オレ様はヤツの真横を歩いてやるって宣言してるんでなぁ。……手始めにテメェと白黒着けるぜ」
「へっ……上等じゃねぇか」 俺自身、あいつに誓った言葉がある。
『お前が背を預けられるような……そんな相棒になってみせる』、と。
鬼丸に負けるようじゃ、てんで話にならねぇからな。 「いくぜ、オラァーー!!!」
「きやがれ!!!」
その栄光は誰が 為
決して譲れない、「彼」という存在に見合うため